みなさんこんにちは。
寒かったり、暖かかったりを繰り返しつつ、しだいに春めいてきましたね^^
先日、宗像・遠賀保健福祉環境事務所主催の
『宗像・遠賀地域 アルコール依存症対策講演会』が行われ、
回生病院の飯田信夫院長、医療相談室のケースワーカーT主任が、
講師としてお話させていただきました。
講演は、1月と2月に、2回にわたって開催されました。
とても有意義な講演会となりましたので、振り返ってすこしご紹介します。
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第1回目は、飯田院長による講演 『アルコール依存症について』。
お酒の基礎から、アルコール依存症全般の知識、患者さんの性格傾向、
治療を開始したあとの離脱症状などについて、詳しく解説していきました。
そのなかで、アルコール依存症者に多い特徴として”性格の変化”をあげ、
アルコール依存症者の多くは、元々の良い性格である『A面』、
依存症になることで出現する悪い性格である『B面』を持つ、と説きました。
真面目、律儀、責任感が強い、やさしい、繊細、几帳面 などのA面が
お酒に依存するようになることで、次第に脳が影響をうけ
嘘をつく、自己中心的、他罰傾向、傲慢、猜疑心が強い などのB面へ
変化してしまい、まわりとの関係もこじれていくケースがよくある、と解説。
「自分のA面を取り戻すためには、断酒していくしかありません」
との言葉に、うなづきながら聞いている方もいらっしゃいました。
また、当院で行っている治療として、集団精神療法や作業療法活動の紹介や
断酒会活動への参加、その役割や重要性についても触れました。
最後には、院長の胸に残る、ある患者さんの心温まるエピソードを紹介し、
治療をする上で、やはり一番大切なのは、患者さんの魂にうったえ続けることで
「本人に断酒したいという気持ちが1%でもあるなら、
私たちはそれに期待しながら、治療に携わっています」と、締めくくりました。

当日は雪のちらつく中、ありがたいことに80名をこす方が来場、
熱心にメモをとりながら、真剣に聞いている方々も多く、とても印象的でした。
後日、講演を主催した宗像・遠賀保健福祉環境事務所の担当の方から、
講演後に来場者に行ったアンケートの結果について、お伺いした中で、
講演前は、「アルコール依存症になるのは意志が弱い人だから」
というマイナスイメージを持っていた人が、講演を聞いたことで減少し、
逆に、「まわりの協力や治療で、断酒は可能である」、
というプラスイメージを持つ人が増えていた、という嬉しいご報告をいただき、
院長はじめ、私たちスタッフも講演の成果を感じることができました。